マインドフルネスの実践法

 マインドフルネスは、今の自分に「気づく」ことを目指します。身体の感覚と今ここでの気持ちに気づくようにします。集中して実践してみましょう。
 弁証法的行動療法(DBT)で指導されるマインドフルネスは、さまざまな状況や困難に効果的に対処するための多くのエクササイズがあります。ここでは、呼吸と身体を使った2つのエクササイズをご紹介いたします。
 こちらでご紹介するものの他には、お手玉のマインドフルネス、飲み物のマインドフルネス、歩行のマインドフルネスなどがあります。

呼吸のマインドフルネス

  • 手を前で合わせて合掌のポーズをとります。
  • 鼻からゆっくり4秒程、息を吸い込みながら、合掌したまま手を上に押し上げていきます。
  • 下腹部に力を込めて、両手は上げたままで7秒ほど息を止めます。吸い込んだ息を全身にめぐらせる感じをイメージしましょう。
  • 肺に残っている息を全部吐き切るようなイメージで、両手を広げ、8秒程かけてゆっくり下ろしながら、息を吐きます。1~4を6から12セット程毎日繰り返します。

木のポージングマインドフルネス

 <木のポージング(1ポーズ8秒間)>:米国において、心筋梗塞や脳梗塞の後遺症などのリハビリにも活用されているウォーミングアップを基礎とするポーズで構成されています。

 このエクササイズは、木が強風にも負けずに成長していくというストーリー仕立てになっており、実践者が覚えやすくなるように工夫されています。また、時間や場所によって、1から5のポージングだけ実践していただいてもかまいません。*体調がすぐれない時や充分なスペースが確保できない時は実践せず、無理をしないで自分のペースで取り組みましょう。

  • 木になる
    足は肩幅くらいに開く。左右を問わず、片方のつま先を真横に出し、両腕を真上に上げます。
  • 枝を伸ばす
    両腕を肩と水平になるように下げて、指先を真上に向けます。
  • 風が吹いてきて木がしなる
    両手を上げ、片方の腕を頭の上に持っていきながら身体を左右のどちらかに傾けます。
  • 根をはる
    体勢をもとに戻します。両手を広げ、②と同じように指先を真上に向けながら、しゃがみます。ふらつき等の心配があれば、机や椅子につかまりましょう。
  • さらに成長する
    ゆっくりとつま先立ちになり、両腕を上げます。
  • 強風が前から吹いてくる
    手を前にまっすぐと出し、上体を後ろに反らします。
  • 次は強風が後ろから吹いてくる
    両腕をひろげ、前傾します。
  • 最後は、成長し大きく育つ。
    上げた足のつま先が軸足の膝につくようにします。つらい方は無理をせず、上がるところまで足を上げます。バランスがとりづらい場合は机や椅子などにつかまりましょう。

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